重機がなくても組み立て可能!

災害対策・災害救助をサポートする機設支柱を使用した排水・給水システム

災害に見舞われてしまったとき、自治体は、仮設トイレの設置や給水、がれきの処理などさまざまな対応が必要です。一方で、災害の規模や被災地の状況によって、思うように支援が進まないケースみられます。 「株式会社ガリレオ」は、被災者の方が少しでも早く、トイレや給水設備を利用できるように、機設支柱を活用したシステムを考案いたしました。 人の手で持てる重量のパーツ、コンパクトな機材ながら、災害へきちんと備えられる、機設支柱と専用折り畳みタンクを活用した、支援システムをご紹介いたします。

組み立て式簡易トイレシステム「ガリレオトイレ」

ガリレオトイレシステムは、機設支柱と専用の折り畳みタンクを組み合わせ、その場で“溢れないトイレ”を組み立てます。くさび足場で作った足場の上にトイレ、下に専用折り畳みタンクを設置して、汚水をタンク内に溜める仕組みです。 専用折り畳みタンクは500Lまで汚水を貯められるため、災害時に多いトイレが溢れてしまうトラブルを未然に防げます。 タンクがいっぱいになったら、別のタンクに取り替えるだけでOKのため、道路寸断などでバキュームカーが入れない地域、バキュームカーが足りていない地域、下水道が機能していない地域でも、快適にトイレを使い続けられます。 いっぱいになったタンクは、蓋をして一時保管可能です。空き地を利用して汚水タンクを保管しておき、交通事情や災害サポートが受けられる状態になってから、ゆっくり処理できます。 処理の際も、バキュームカーの他、ユニック車と機設支柱を組み合わせて、汚水タンクを積載し処分地へ持ち込むことが可能です。※運搬には一般廃棄物の収集運搬許可が必要です。

ガリレオトイレが災害対策に適している理由

1:必要に応じて移設可能

機設支柱、専用タンクともにコンパクトで軽い素材のため、快適なトイレを必要としている人の元へ、パーツを軽トラなどに乗せて簡単に移動できます。被災者が少ない地域、トラックが入れない地域も、その場で大容量トイレの組み立てが可能です。その場の状況に応じて、必要な数のトイレを用意できるため、手厚い支援につながります。





2:機設支柱がコンパクトに収納できる

ガリレオトイレに使用する機設支柱は災害時、使用用途に応じて組み立て、使用します。サイズは最大でも1mのため、自治体の役場や防災倉庫、避難所などの限られたスペースで、コンパクトに収納可能です。



3:専用の折り畳みタンクがコンパクトに収納できる

ガリレオトイレに使用するタンクは、大きく見えますが折り畳んでコンパクトに収納可能です。15kgのミカン箱に5個収納可能です。※参考値



4:人の手で簡単に運べる

ガリレオトイレの機設支柱は、災害時にすぐ準備できるように、人の手で持てる重さに設計しています。もっとも重たい機設支柱でも13kgのため、重機を使用しなくても、簡単に移動、設営可能です。必要なときに必要な場所へ、必要な数だけ快適トイレを届けられます。



5:手頃な価格の専用タンク

災害時のトイレ問題を解決するために、専用タンクのコストをできる限り削りました。廉価ですが、繊維とビニール素材を組み合わせ、丈夫な作りにもこだわっています。タンクは折り畳んで収納できるため、機設支柱と合わせてコンパクトに保管いただけます。



6:500Lタンク1つで40人×7.3日使える大容量タンク

ガリレオトイレの汚水タンクは、500Lを保管できる大容量です。タンク一つで40人×7.3日分のトイレ問題を解消できます。定期的にバキュームカーで作業したり、こまめに交換・掃除したりする必要がないため、支援者がその他サポートに注力できます。



7:非常時に下水システム・汲み取り車が不要

ガリレオトイレはタンク内に汚水を溜めるシステムです。そのため、下水システムが機能していない災害地、汲み取り車が足りていない、入れない災害地でも、衛生的なトイレ環境を整えられます。機設支柱を組み立てて作る簡易クレーンを使って、タンクの移動ができるため、クレーン車やユニック車などがない地域でも、安心して使用いただけます。※運搬には一般廃棄物の収集運搬許可が必要です。



8:説明書不要の簡単システム

ガリレオトイレは、くさび足場を利用して、トイレステージを組み立てます。いざというときに、できるだけ早くトイレ環境を整備するため、パーツを色分けして納品しています。説明書がなくても組み立て方を理解できるため、速やかな対応につながります。 ※くさび足場の組み立て作業者は、事前に「足場の組み立て等特別教育」の受講が必要です(Web受講可)

ガリレオトイレの運用方法

平常時は防災倉庫にコンパクトに収納出来ます。災害発生時に取り出し、組み立てを行います。

トイレのステージとなる、くさび足場を組み立てます。

汚水タンクとフレームのくさび足場を組み立てます。

マンホールトイレをセットしてタンクに接続します。

プライバシーテントを組み立てます。

タンクが満タンになったら機設支柱で組み立てた簡易クレーンをセットします。

簡易クレーンで汚水タンクを持ち上げ、移動させます。

新しい汚水タンクをセットします。

満水になった汚水タンクを一時保管します。交通が麻痺していても空地に平置きして保管することが可能です。

ユニックの荷台に機設支柱でフレームを作成し、汚水タンクを積載します。※運搬には一般廃棄物の収集運搬許可が必要です。

ユニック車によって汚水タンクを処分地へ持ち込こみます。※イラストは汚水の廃棄イメージです。

組み立て式簡易給水システム「ガリレオタンク」

ガリレオタンクは、機設支柱を組み立てて、給水車や給水所として活用するシステムです。大容量タンクに水を満たし、組み立てた機設支柱へセットするだけで、手軽に簡易給水所を設置できます。 ユニック車に給水タンクを設置すれば、給水車代わりにもなります。一つのタンクに500~1000Lの水を貯められるため、給水車が巡回できなくても、衛生的な水を届けられます。 専用タンクは食品衛生法に適合しているため、生活用水としてだけでなく、飲み水としても利用可能です。 機設支柱、折り畳みできる専用タンクは、コンパクトなため、収納場所を取りません。普段は防災倉庫などの空きスペースへ備えておいて、必要に応じて組み立て、活用いただけます。機設支柱は人の手で運べる重量(最大13kg)・サイズ(最大1m)のため、重機がなくても運搬可能です。

ガリレオタンクが災害対策に適している理由



1:コンパクトに収納可能

ガリレオ給水タンクの組み立てに必要な機設支柱は、最大でも長さ1mのパーツです。普段は倉庫へコンパクトに収納しておき、必要に応じて組み立て、使用できます。



2:手頃な価格の専用タンク

災害時の給水問題を解決するために、専用タンクのコストをできる限り削りました。廉価ですが、繊維とビニール素材を組み合わせ、丈夫な作りにこだわっています。タンクは折り畳んで収納できるため、機設支柱と合わせてコンパクトに保管いただけます。



3:給水車として活用できる

ユニック車にガリレオタンクを積み込み、ユニック車自体を給水車として使えます。給水車がなかなか来ない地域、自家用車がなく給水所まで行ったり、重い水を運んだりするのが困難な方などにも、衛生的な水を届けられます。



4:必要に応じて移設可能

機設支柱、専用タンクともにコンパクトで軽いため、給水システムが必要なエリアへ、軽トラなどにパーツを乗せて、簡単に移動できます。被災者が少ない地域、給水車が来ない地域でも、その場でガリレオタンクの組み立てが可能です。その場の状況に応じて、必要な数の給水所を用意できるため、手厚い支援につながります。

ガリレオタンクの運用方法

災害発生時に防災倉庫から機設支柱を取り出し、フレームを組み立てます。

給水用パイプを組み立てます。

ユニックで給水タンクに水を満たし、給水タンクを設置します。

給水タンクと給水パイプを接続します。

災害時における機設支柱の活用例

ガリレオトイレやガリレオタンクの組み立てに使用する機設支柱は、災害時にあらゆる場面で活用できる「汎用力」と「機動力」があります。手で運べるパーツながら、8トンの耐荷重を誇る機設支柱が、災害の規模や地域の特性に応じたサポートを実現いたします。

機設支柱の災害時における活用例のご紹介

ガリレオトイレシステム

大規模な災害によって下水が使用できなくなった際に最大限効力を発揮します。バキュームカーの不足を補う新システムです。

ガリレオタンク給水システム

給水車と異なり、水を配る最中に車が現地にとどまる必要がありません。ユニック車が水の配達に専念できるため、効率よく水を供給することが可能になります

がれき撤去

軽トラにも詰めてしまうほどの少量の機設支柱で、地形に適した門型を作成し臨機応変に対応することが可能になります。

倒木撤去

倒木を吊り上げて回転させることで、道を塞ぐ倒木を簡単に移動することが可能です。

クレーン

軽トラに搭載できるサイズでクレーン車の代わりを行い、クレーン車の不足に対応します。

シェルター

寝ている間も安心、震災シェルターが建物倒壊から生命を守ります。




機設支柱を自治体に備えてみませんか?

機設支柱は、災害時のトイレや給水、がれき撤去、人命救助など、幅広い場面で役立つシステムです。その他にもステージ設営、ボルダリングなど、日常のイベントでも活用いただけます。

災害が来るまで倉庫に備えたまま、ではなく、さまざまな場面で活用できるため、無駄にならないのが機設支柱導入のメリットです。アイデア次第で、活用の幅は無限大。こんなシステムがあったらいいな、そんなご相談がありましたら、お気軽にお申し付けください。災害対策にも自治体活動にも使える機設支柱が、多くの方にお役に立てば、心より嬉しく思います。

ガリレオシステム開発ストーリー

ガリレオシステムを開発したのは、大型機械や設備などの運搬や設置、解体に携わる、重量鳶の兄弟です。日々仕事に打ち込む中、後継者を育て損ね、自分たちが磨いてきた技術を、後世代に残せなかった、という後悔の念がありました。そんな中、 「後継者に技術を引き継げないなら、危険が伴う重量物作業を“安全”に“簡単”にできるアイデアを届けたい」 という強い気持ちが芽生えます。この気持ちを形にするために、考案したのが機設支柱です。未来の重量鳶を担う人材へ、機設支柱を役立てて欲しい、というスタートでしたが、毎年のように起きる災害のニュースを目にして、機設支柱が災害対策にも活用できるのでは、と着想を得ます。 「重量物を扱う人だけでなく、自分たちの知識や技術を災害で困っている方のために役立てたい」 という思いで、機設支柱を使って組み立てる、トイレシステムや給水システムを考案。一つ一つ心をこめて創った、機設支柱という名の“大人のレゴブロック”、災害時のきめ細やかなサポートを実現いたします。




【研修会レポート】神奈川県秦野消防団様

機設支柱は、「一人で持ち運びができる」「自由に組み立てができる」「8トンもの耐荷重がある」という特性があります。 この機能を災害対策・災害救助に役立てたい。災害でお困りの方を一人でも多くサポートしたい、という思いで、機設支柱を活用した災害対策システムの考案がはじまりました。 はじめはクレーンを使用したがれき撤去や、人命救助、危険物の転倒防止などのシステムから、開発スタート。機設支柱を利用したさまざまなアプローチが誕生しました。 こうして完成した、機設支柱を利用した災害対策システムですが、アイデアが優れていても、実際の現場で使えなければ意味がありません。そこで私たちは、神奈川県秦野消防団様の、情報交換研修会へ参加し、災害救助のプレゼンテーションを実施させていただきました。 災害救助に携わる消防団の方に、組み立ての過程や機設支柱の耐荷重、活用例などをみていただき、使えるシステムだと好評いただきました。この研修会をきっかけに、より災害対策に寄り添える応用システムを考案。ガリレオトイレ、ガリレオタンクを開発し、現在にいたります。

「防災産業展2025」で実物に触れてみてください

ガリレオトイレシステムは、「防災産業展2025」の「災害対応・快適トイレ展」へ出展いたします。2025年1月29日(水)~31日(金)、東京ビッグサイト 南ホールで開催される、大規模なイベントです。 「快適トイレ展」では、ガリレオトイレを実際に組み立てた、構造物を展示予定です。機設支柱とはどのようなパーツなのか、簡単に組み立てられるのか、耐荷重や安全性はどうか、ぜひ実物に触れてみてください。 現地に担当者がいますので、くわしい説明のご希望やご質問などもお待ちしております。ガリレオシステムの可能性・思いが、たくさんの方へ伝わる機会になれば幸いです。




仮設資材としても活用可能

機設支柱はもともと、楽に、安全に重量物を搬入するために設計・開発されました。人の力では動かせない、大型機材の搬入にも使える、高い耐荷重性が特徴です。 災害時はもちろん、自治体活動の中で、「仮設資材として、機設支柱を活用されたい」という場合にもお役に立ちます。仮設資材としての機設支柱については、こちらでくわしく解説しています。 機設支柱・特設サイトはこちら。 機設支柱にまずは触れてみたい、という自治体様向けのレンタルサービスもございます。興味のあるご担当者様は、合わせてご覧ください。